ブログで大好評をいただいた内容を書籍(永岡書店刊行)にした時に、ページの関係でおさまりきらなかった書き下ろしのパートも含めた完全版を、こちらでお届けしていきます。
6●あなたのハートは「最高の未来」を知っている!
ちらっと、雲の下を見てみると、ソファの上で気を失っている自分が見えます。
パパも、ママも、お兄ちゃんも、お姉ちゃんも、みことちゃんを揺さぶって何か言っています。
「みんなー。私、すぐそっちに帰るからね!
心配しないで大丈夫だよー!
ねえ、おじさん。
こうやって、お空の上に遊びに来られるのって、わたしの特技なのかな?!」
すると、白いヒゲのおじさんが笑いながらいいました。
「そうだねえ。
まあ、特技といってもいいかもしれないね。
みことちゃんの魂の成長のために、ぜーんぶ必要なことなんだよ。
本当のことをいうとね……。
誰でも、お空の上に、ちょこちょこバカンスに来てる。
実は、夜、眠っている間にお空の上にきて、リフレッシュしている人は、たくさんいるんだ」
「ええ~っ!? そうなの??」
「朝、起きたときに、と~ってもスッキリしていることがあるだろう?
そういうときは、寝ている間に、お空の上に遊びに来てるんだよ」
「ふ~ん。そうなんだね」
「アイデアや、インスピレーションを持ち帰る人もたくさんいるよ。
イギリスのビートルズというバンドに、
『イエスタディ』という有名な歌があるのを知ってるかな」
「うん、パパがよくビートルズの音楽かけてるから、わたし知ってるよ」
そう言って、みことちゃんは、イエスタディの美しいメロディを口ずさみました。
「イエスタデ~」
「そうそう。本当にいい曲だよなあ」
みことちゃんがいい気分になって歌っていると、お空の上の世界に、いい香りのするお花がいっぱい咲き乱れました。
いつのまにか、あたりは美しい野原になって、小川が流れています。
「この、イエスタディという歌はね。
ポール・マッカートニーというビートルズのメンバーが、ある日、夢の中で、メロディを受け取ったんだよ。
彼がえらかったのは、朝起きた時に、メロディを忘れないよう、しっかり書きとめたこと。
それをすばやくレコーディングして、形にしたことだ。
この歌の歌詞の本当の意味を、最初は、彼自身も知らなかった。
この歌は、歌詞の日本語訳を読んでもらうとわかると思うんだけど、
大好きだった恋人が突然去ってしまって、嘆き、悲しんで、
「自分のどこが悪かったんだろう?」
って、歌っているように見える。
でもね。
実は、この歌は、14歳の時にポール・マッカートニーが突然、
お母さんを亡くした、その深い悲しみを歌っているんだよ。
そのことは彼も、ずっとずっと後になって気がついたんだけどね。
そうやってできたこの歌は、地球上の数億人に届いた。
たくさんの人に、深い癒しと感動を与えたんだ。
そういうことは、他にもたくさんある。
お空の上から、私たちも、いつでも、全力でサポートしているんだよ」
白いヒゲのおじさんは、みことちゃんの目をじーっとのぞき込んで言いました。
「誰もが、“お空の上で決めたお役割”を持って生まれてくる。
その人が目覚めて、“最高に大好きなこと”をやって生きていこう!
そう決めた時、その人は、“お空の上で決めたお役割”を果たす道のりを歩き始めているんだ。
そのときにね、神様も、宇宙も、その人を全力でサポートするんだよ。
具体的に言えばね。
“ワクワクする気持ち”
“インスピレーション”
“いいアイデア”
“偶然に見える必然”
“直感”
がいっぱい、その人のところにやってくるようになっているんだ」
「そうなんだ!
ポール・マッカートニーさんの場合は、
“お空の上で決めたお役割”が音楽だったから、
夢で、あんな素敵なメロディと歌詞をゲットできたのね!」
「そうそう。よくわかったね。
さらに素晴らしいことがある。
それはね。
それまで、その人が人生で味わった悲しみや、苦しみの全部が、
“お役割を果たす力”に変わるってことなんだ。
そこから生まれたものは、とても深みがあって、美しくて、パワーがある。
だから、不思議なほど、周りの人を元気にしたり、つらい気持ちを癒してあげることができるんだ」
「へーっ!そういうふうになっているんだね」
みことちゃんは宇宙の仕組みを知って、深く感心しました。
そして、なぜか、とってもワクワクしてきました!
(物語6ここまで。物語7につづく)
コラム あなたも「無限の知恵の貯蔵庫」にアクセスできる!
さて、ここからみことちゃんは、白いヒゲのおじさんから、「お空の上で決めた願い」を叶える方法を教わって行きます。
あなたは、
「初めて会った人なのに、たまらなく懐かしい」
「初めて訪れた場所なのに、見覚えがある」
そう感じることって、ありませんか?
宇宙には、すべての始まりから終わりまでを記録した、「アカシック・レコード」という「巨大な宇宙図書館」のようなものがあるそうです。
これまで取材で、「アカシック・レコード」にアクセスしてさまざまな知識や知恵を読み取る、いわゆる「能力者」の方たちに出会ってきました。
彼らの言葉は、いつも愛に満ちていて、力強く暖かい励ましや、行動のヒントを与えてくれました。
彼らが口々に言うことには、
「私たちはみんな、“宇宙の無限の知恵の貯蔵庫”にアクセスできる」。
そして、「私たちの魂は、本当は、すべてを覚えている」ということなのです。
自分が何をやったら幸せになれるのか?
どうすれば、最高の未来にたどり着けるのか?
それを知る鍵は、
「ワクワクする気持ち」
「インスピレーション」
「いいアイデア」
「シンクロニシティ」(偶然に見える必然)
「直感」
にあると言うことです。
いつでも、内側の光が、私たちの歩く道を照らし出してくれるようなのです。
(7へ続く)
西田普(にしだあまね)
1972年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。作家、(株)光出版 代表取締役。月刊『ゆほびか』編集長を務めるとともに、 季刊誌『ゆほびかGOLD幸せなお金持ちになる本』を創刊し、編集長を兼務(〜2019年9月、ともにマキノ出版)。書籍ムックの企画編集も手がけ、累計部数は300万部を突破。健康・開運をテーマしたブログがアメーバ人気ブログランキング「自己啓発ジャンル」で1位を獲得。現在、アメーバオフィシャルブログ・プロフェッショナル部門、月間のアクセス数は315万を記録。物語創作がライフワークで、第1作の「あなたがお空の上で決めてきたこと」(永岡書店)が好評を博している。ブログ「自然に還れば、健康になるでしょう」https://ameblo.jp/toru-nishida/
*この物語はフィクションです。実在の人物とは一切関係がありません。