「好きなこと」は最初はお金にならないことも多い。
それでも、途中で止まらない人だけが成功できる
西田普 本田健さんは世界中の成功者や富豪の方々と親交をお持ちですが、彼らもやはり、人生のどこかのタイミングで「大好きなこと」に力を注ぎ始めて、ずっと積み上げてきたんでしょうか。積み上げて、積み上げて…。
本田健 それが花開いたわけです。それはどの分野であっても同じですし、可能なんです。
例えば、クリーニング屋さんは地味なイメージがあると思います。
でも、クリーニング屋さんは、毎週毎週、毎日毎日、商品が出てくるから、一つの儲けが10円や20円でも、すごい金額になるんですよ。
竹田和平さんの「たまごボーロ」にしても、一袋の儲けはわずかかもしれません。ヨシダソースの吉田潤喜さんにしても、バーベキューソースが一本で何百円も儲かるわけではないけれど、それが1日に7万本だったらすごい金額になるわけです。
好きなことというのは、最初は仕事にならないかもしれないし、お金にならないことも多いかもしれません。特に最初はそうなんです。
けれども、それが積み重なっていくうちに、何か、形になっていくものです。
それを信じられる人、途中で止まらない人だけが成功できると思います。
「これは儲からなさそうだ」「うまくいかなさそうだ」と思って止まったら、それでゲームオーバーになってしまいます。
お客さんを喜ばせようと工夫する人、アイデアを考える人に、
運命の神様はほほえむ。
田宮陽子 成功者の方達は、なぜ途中で止まらないで進むことができたんでしょうか。
本田健 やはり、それをするのが好きだから、改良したくなるのだと思います。
例えば、お饅頭を作っていたとして、もっと味をよくできないかなとか、もっと軽くできないかなとか、改良できるわけです。
この前はこんな話を聞いたんです。かまぼこ屋さんで苦戦していた人が、急にアイデアを思いついて、うずらの卵を入れた、がんもどきみたいな商品を出したら、それが大当たりして、一ヶ月に三万個売れて、起死回生の一発になったそうなんです。
そういうちょっとした工夫ができるかどうか。
何かお客さんに喜ばれることはないかな、とずっと考えている人は、思いつくようになっているんですよ。
そして、そうやって工夫する人、何か新しいアイデアを考える人に、運命の神様はほほえむようになっていると思います。
大金持ちになった成功者は、ヒット商品があるんです。ヒット商品からスタートして、それを売るために会社になったりしているんですね。
それも1個だけじゃなくて、何年かおきにヒット商品を出し続けているんです。
作家の場合であれば、3〜5年でヒット商品、つまりベストセラーとなる作品を出し続けている人は、作家として残っていけます。
これが悩ましいところなんですが(笑)。
どうすればヒット商品や
ベストセラーを連発できるのか?
西田普 本田健さんはビジネス書のジャンルで、それを実際にやり続けていて、周りから見ると、意図して奇跡を起こしているように見えるんです。どうすればそんなにヒットを連発できるんでしょうか?
本田健 それは、絶えずお客さん、つまり読者のことを考え続けているかどうかだと思います。
「どうやったら当たるだろうか」ではなく、「どうやったらお客さん、読者の役に立てるだろうか」ということを考えているかどうかが大切です。
お役に立てる読者が10万人いたら、10万部のヒットになります。
読者が100万人いたら、「ユダヤ人大富豪の教え」シリーズのように、世界に読者が広がっていくこともあるわけです。ちょうど今ここに、タイで出版される予定の表紙があるんです。
西田・田宮 おおー!
本田健 もう10何年も前の本なんですが、例えばこういう感じで、人の心に届く作品を書けば、ちゃんと残るようになっているんです。
僕の場合、「ユダヤ人大富豪の教え」や、「きっと、よくなる!」や、「20代にしておきたい17のこと」シリーズがあって、アンソニー・ロビンズの「一瞬で自分を変える法」があって、というように、20万部、30万部の本が何年かおきに出ているわけです。
どうやったらベストセラーを出し続けられるのか、という質問は、作家セミナーでも参加者からよく聞かれるんですが、それは、ずっと考えています。
「どうやったら自分らしく生きたいと思っている人を応援できるか」。
それを、あらゆる角度から考えています。
ベストセラーを出したいとかいうことじゃなくて、「どうやったら今困っている人たちに、好きなことの見つけ方を教えてあげることができるだろうか」と考えているわけです。
結局、商品やサービスというのは、「問題解決」なんですね。
大ヒット商品は、たくさんのお客さんが困っていることを解決しているのです。
「こうなったらいいな」と思うことを叶えてあげているんですよ。
お客さんに喜ばれたり、「こんなものが欲しかったんだよね」というものを提供してあげられたら、どんなジャンルの商品でも、サービスでもあたるわけです。
そして、一定の人たちが、継続して買ってくれたら、それはビジネスとして成りちます。
(第五回へ続く)
本田健(ほんだ・けん)神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。
「お金と幸せ」「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。そのユーモアあふれるセミナーには、世界中から受講生が駆けつけている。大人気のインターネットラジオ「本田健の人生相談~Dear Ken~」は3800万ダウンロードを記録。世界的なベストセラー作家とジョイントセミナーを企画、八ヶ岳で研修センターを運営するなど、自分がワクワクすることを常に追いかけている。
2014年からは、世界を舞台に講演、英語での本の執筆をスタートさせている。
著書は、『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(大和書房)、『大富豪からの手紙』(ダイヤモンド社)、『きっと、よくなる!』(サンマーク出版)、『大好きなことをやって生きよう!』(フォレスト出版)など130冊以上、累計発行部数は700万部を突破している。2017年にはアメリカの出版社Simon & Schuster社と契約。初の英語での書き下ろしになる著作は、2019年よりヨーロッパ、アジア、中南米など、世界25ヶ国以上の国で発売されることが決まっている。
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田宮陽子(田宮陽子)
エッセイスト、㈱光出版 代表取締役。雑誌・書籍の編集者時代、1000人を超える「成功者」を取材。その後、斎藤一人氏の本の編集協力を経て、エッセイストとして独立。毎日更新しているブログが1日平均30万アクセスを集め、アメーバ人気ブログランキング「占い・スピリチュアル部門」で1位を獲得。著書に『見た目を磨くとすべてがうまくいく!』(永岡書店)、『なぜか神様が味方する すごい!金運の引き寄せ方』PHP研究所)などがある。
パートナーの西田普氏と共に㈱光出版を立ち上げ、インターネットマガジンを創刊。https://ameblo.jp/tsumakiyoko/
西田普(にしだあまね)
1972年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。作家、(株)光出版 代表取締役。月刊『ゆほびか』編集長を務めるとともに、 季刊誌『ゆほびかGOLD幸せなお金持ちになる本』を創刊し、編集長を兼務(〜2019年9月、ともにマキノ出版)。書籍ムックの企画編集も手がけ、累計部数は300万部を突破。健康・開運をテーマしたブログがアメーバ人気ブログランキング「自己啓発ジャンル」で1位を獲得。現在、アメーバオフィシャルブログ・プロフェッショナル部門、月間のアクセス数はおよそ290万。物語創作がライフワークで、第1作の「あなたがお空の上で決めてきたこと」(永岡書店)が好評を博している。ブログ「自然に還れば、健康になるでしょう」https://ameblo.jp/toru-nishida/